木次線 奥出雲トロッコ号の旅


やってきました夏の18きっぷの季節が。ということで、今回は中国地方・山陰地方の第二段として、福塩線、木次線、境線、伯備線を巡る鉄に出かけることにした。8月12日、仕事明けですぐに出発する。本当は11時33分発快速アクティーに乗る予定だったのだが、品川から少し早めの11時01分発に乗る。とりあえず小田原行だが乗ってしまう。品川駅で駅弁を仕入れて、グリーン車に乗りこむ。平塚駅まできたところで、後からきた湘南新宿ライン特別快速に追いつかれたので、ここで乗りかえる。乗り換えたところで、こちらも小田原行である。この時間帯、熱海まで行く列車は意外と少ない。終点小田原で、さらに後続の熱海行に乗り換えた。ということで、熱海まで行くのに、2回も電車を乗り換えたことになる。結局、品川で1本後の熱海行に最初から乗れば良かったのだ。(笑)。熱海からは3両編成の211系に乗りかえる。15両編成を3両で受けるわけだから、当然車内は混雑している。最近、静岡県内の東海道線は静岡中心として興津・島田間は10分ヘッドになったが、一方で、熱海から浜松間は熱海からは島田行、浜松まで行く列車は興津発というパターンが多くなり、か ならず、どこかで段落としをしなくてはならなくなった。今回は静岡と島田で乗りかえることになった。浜松までたどり着いたところで、今晩の夕飯用の駅弁を仕入れる。浜松からは豊橋行に乗り、豊橋からは新快速米原行に乗りかえる。大垣で乗り換えなくてすむのはありがたい。この車内で先ほど浜松で仕入れた駅弁を食べてしまう。米原からはJR西日本区間となり、新快速播州赤穂行に乗る。当初の計画だと相生までで在来線の最終電車が終わり、そこから新幹線に乗り換えなくてはならないはずだったが、予定より、早めに出発したため、姫路から最終の岡山行に乗ることが出来たのは嬉しい誤算だった。ということで、無事岡山に到着。今晩は駅から程近いワシントンホテルで1泊する。

東京→岡山
E231系 大船駅 旅立ちはグリーン車です。
ザ・品川駅弁 750円 中身はのり弁です。
平塚で先行する湘南新宿ラインに乗り換えました。 小田原駅 185系 踊り子を見送ります。
211系 熱海→静岡 211系 静岡→島田
313系 島田→浜松 313系 浜松→豊橋
浜松駅 赤飯弁当 赤飯と煮しめ、えびフライなどのおかずです。
313系 新快速 豊橋→米原 223系 新快速 米原→姫路
115系 姫路→岡山

翌朝は山陽本線をまず福山まで行く。車内では早速、岡山で朝食用に仕入れた駅弁を食べる。昨晩は赤飯、今朝はおこわともち米つづきである。(笑)。

岡山→福山
岡山駅 223系 快速マリンライナー 高松行
キハ40 吉備線 総社行 キハ47 津山線 津山行
115系 宇野線 今や珍しくなった湘南色です。 115系 西日本色 山陽本線 岡山→福山
岡山駅 栗おこわ 中身です。

福山からは福塩線で中国山地へと分け入る。府中までは電化区間なので115系。府中から先は120系気動車に乗りかえる。車内はどこかの学校行事があるらしく、単行の気動車は思いのほか、混雑をしている。三次に到着すると、この列車の接続を待っていてたかのように、芸備線快速みよし、三江線と接続列車が発車する。芸備線には3月に乗ったのでいいのだが、三江線は今やかなり乗りにくい路線なので、こっちに乗り換えたいという気持ちを押さえつつ、写真を撮っただけで見送った。

福山→府中→三次
115系 福山→府中 キハ120 府中→三次
キハ47 芸備線 快速みよし  キハ120 三江線
三次駅 三次駅 駅名標
キハ120 芸備線 三次→備後落合 三次駅構内 キハ120が多数集います。

三次からは芸備線で備後落合駅へ。備後落合駅は山間の分岐駅で、普段はひっそりとしているはずなのだが、今日に限っては奥出雲おろち号の発着で賑わいを見せている。そう思うとこの列車はローカル線の活性化に役立ってと言えるだろう。

備後落合駅
キハ120 備後落合に到着です。 備後落合駅 駅名標
ホームの様子 キハ120

お目当ての奥出雲おろち号が入線。駅は、降りる人、乗る人、同じ列車で折り返す人などでさらに賑わいを見せる。平日だが夏休み中ということもあって、親子連れも多い。今回は間際に指定券を取ったため、窓際が取れず通路側のC席。すでに、親子連れがA、B、D席を占めていたので、前方に連結されている控え車に座ることにする。この列車、2両編成で、後ろの車両がトロッコ車両で全車指定、前の車両が悪天候の時の控え車で、トロッコ車両と同じ番号の座席が控えの席となる。いわゆる、1枚の指定券で、1両目と2両目の2席が自分の席になる。控え車は現在、本当に少なくなった12系客車であるため、こちらに乗ることにも価値がある。車内放送によると本日の奥出雲おろち号は満席、そのため、この控え車に乗りこんでくる人も少なからずいる。また全車指定席列車であるが、運転本数の極端に少ないこの木次線。住民の足としても利用できるように、指定席券を買わなくても、乗車券だけで、控え車には乗車することができる。もちろん、指定席券を持った人が来たら、譲らなくてはならないが。

奥出雲おろち号
これが奥出雲おろち号 ヘッドマーク
後ろはトロッコ車両ですが、運転台がついています。 客車側にも小ぶりなヘッドマークがついています。
牽引機はDE15 2558 です。 12系改造車です。
トロッコ車内の様子 休憩車12系客車の車内。 12系客車 今となっては貴重な存在です。
トンネルに入ると天井のヤマタノオロチが光ります。

木次線には今を去ること16年前に乗ったきりで、ろくに景色も覚えていなかったが、その間に、三井野大橋や奥出雲おろちループ橋が完成し、だいぶ車窓も変わった。以前は人工物がなかった分、もっと素朴な景色だったのかもしれない。しかし、この2つの橋の完成で景色にめりはりがつき、木次線を代表する車窓となった。

奥出雲おろち号の車窓風景
三井野原駅 三井野大橋
奥出雲おろちループ 今度は反対側から三井野大橋が見えてきます。

次の見せ場は出雲坂根駅の三段スイッチバックである。旧勾配を下るために、2度にわたり、進行方向を変えて、進んでいく、木々のはるか下に、段違いで平行になった2本の線路がかすかに見える。さらに、眼下に出雲坂根駅も見えてくる。まもなく、列車は後ろ向きに進み、高度を下げて、出雲坂根駅に到着。ここで列車行き違いのため少し停車時間がある。この駅には天然の涌き水がでており、延命水として人気が高い。乗客はペットボトルを片手に次々に汲みにいく。別に長生きしたいというわけではないが、私も、駅や列車の写真を撮り、少し落ち着いてから空のペットボトルに水を汲んだ。なるほど、真夏のこの時期でもかかわらず、冷たい水のうえ、味もまろやかでとてもおいしい。

出雲坂根駅 三段スイッチバック
木々の間の眼下に出雲坂根駅が見えています。 スイッチバックの線路が見えています。
さらにその下にもう1本線路が見えています。
三段スイッチバックです。
駅を出るとすぐにスイッチバックのポイントがあります。
出雲坂根駅 ホームの様子
出雲坂根駅 駅名標 各駅にはその周辺にちなんだ案内板があります。
駅構内からでる涌き水 延命水 乗客の多くがペットボトルに水をためます。
出雲坂根に停車中の奥出雲おろち号 別角度から
DD51 キハ120

出雲横田で多くの家族連れが下車し、ここで本来の指定席である、トロッコ車両に移動する。亀嵩駅では名物の出雲そばが窓越しに売られる。ちょうどおなかもすいてきたし、昔懐かしの窓から駅弁を購入するようなスタイルで購入。列車の発車時間を気にしながら、手早くドキドキしながら、身を乗り出しての買い物も何十年ぶりであろうか。値段もワンコイン500円と買いやすい値段に設定されており、味も名物とあってなかなか美味しい。さらに、出雲八代からは地元の老舗菓子店田村屋の車内販売が乗りこんでくる。せっかくなので、クリーム大福を1パック買い求める。中身が凍っており、冷たくて、こちらもなかなか美味しい。

出雲坂根→木次
亀嵩駅 扇屋 手打そば 500円 出雲八代駅からは田村屋のクリーム大福の販売
田園風景の中を進みます。 車窓から見える洋館。
出雲八代駅 今時、木製の改札口は骨董物です。

奥出雲おろち号の旅も終盤になり、長いトンネルを2つほど抜ける。このトンネルを通るときに、車両と線路の軋み音がトンネル内にこだまして、おろちの叫び声になるという。たしかに、そう言われれば、そうかもしれないが、これはちょっとこじつけで、どこの線でもトンネル内を走行中によく聞こえる響きである。窓のない分、大きな音に聞こえるのは確かなのだが。そして2時間あまりに及ぶ奥出雲おろち号は終点木次駅に到着。

木次駅
木次駅 木次駅 駅名標
木次駅はヤマタノオロチです。 ホームにあるミニ庭園
終点木次に到着です。 後方から
キハ120と並ぶ奥出雲おろち号 木次からはキハ120で宍道へ向かいます。

木次からはキハ120で木次線の残りの区間を進む。宍道からは山陰線の乗りかえる。この区間の山陰線は岡山からの電車特急やくもが乗り入れているため、架線が張られているが、ローカル列車はすべて気動車である。やってきたのはキハ126快速アクアライナー。この列車で出雲市まで向かう。先ほど、そばを食べたばかりだが、この先、どこで買えるか分からないので、駅弁を買っておく。名産のかに寿しを買ったのだが、となりに幕の内弁当があって、定価500円のところ、賞味期限が間近ということで、200円引きの300円で売っていたので、思わず買ってしまった。とういうことで2つ弁当をかかえて、次なる目的である一畑電鉄へと向かう。

宍道→出雲市
宍道駅に到着です。 キハ126
381系 やくも キハ126 快速アクアライナー
381系 やくも ゆったりやくもカラー ゆったりやくも 側面ロゴ
逆エンド側 出雲市駅
出雲市駅 幕の内弁当 
500円のところ賞味期限が近いため200円引きの
300円でしたのでつい買ってしまいました。
中身です。
出雲市 かに寿し 中身です。

一畑電鉄の電鉄出雲市駅はJRの出雲市駅のすぐ隣にあって、乗り換えは便利。JRが高架化されたのに伴い、一畑電鉄も高架化された。一日乗車券を購入してホームへあがる。車両は元京王5000系だった2000系。3ドア車が2ドア車に改造されている。まずは出雲大社前へ向かうため、川跡で乗りかえる。待っていた車両は元南海20000系だった3000系。川跡の乗り換えはここで松江しんじ湖温泉行と出雲市行が行き違い、そのタイミングで出雲大社前行が接続するようになっているので、待たされるということはない。川跡を出て、次の高浜に着く少し前に、車窓の左側に赤い電車が2両見えてきた。一畑電車の旧型車両のようである。これは見にいくしかないということで、帰りに下車することを心に決めた。まずはそのまま出雲大社前まで行く。駅舎は大正ロマン漂う洋風建築。正面の大きなステンドグラスが目につく。駅舎内に入ると、そのステンドグラスを通して入ってくる、7色の光がとても綺麗だ。ここまで来たのだから本当なら出雲大社にお参りをしても良かったのだけど、以前に参拝したこともあるし、縁結びには全く縁がないので、今回はパス。そのまま、折り返しの電 車に乗る。そして、予告通り、川跡の一つ手前の高浜駅で下車。

電鉄出雲市→出雲大社前
電鉄出雲市駅 2000系 元京王5000系です。
2ドアに改造されています。 川跡駅 駅名標
川跡駅 3000系 手前が出雲大社前行、奥が松江しんじ湖温泉行
元南海20000系ズームカーです。
出雲大社前駅に到着です。
出雲大社駅 ステンドグラスとそれを通して入ってくる明かりがとても綺麗です。
正面のステンドグラスです。 出発を待つ3000系

まずは、お目当てのオレンジ色の電車の方に向かって歩いて行ってみるとする。住宅地と田んぼが入り混じった地域で、道路脇を流れる小川にはめだかが泳いでいる。こんな場所は東京ではまず見られない光景だけに、こんなことでも感動してしまう。そんな中を10分程歩くと、とある幼稚園に到着する。その中に、一畑電車が2両鎮座している。最近塗装しなおしたようで、状態は良好。せっかくなので、中に入れてもらい、写真を撮らせてもらった。

一畑電鉄 デハ3、デハ6 保存車両
高浜駅 高浜駅 駅名標
遠くに一畑の旧型電車が見えてきました。 デハ3
最近塗りなおされたらしくとても綺麗な状態です。 デハ6
パンタグラフも上がった状態です。 側面の様子
正面の様子 緑の田んぼに朱色が映えます。

さて、旧型電車の訪問を終え、高浜から再び、川跡へ戻る。川跡で接続したのは、最初に乗った元京王5000系であるがこちらは3ドア車である。途中、一畑口で列車の進行方向が変わる。これは、戦前までこの先、一畑薬師まで路線があったが、戦中の不要不急路線ということで廃止されてしまった名残である。ここから先は、宍道湖に沿って進む。車窓の右側にその宍道湖が広がる。この景色を見るだけでも、一畑電鉄に乗る価値があると思えるほど風光明媚なところである。かつて日本一長い駅名だった「ルイス・C・ティファニー庭園美術館前」が当の美術館の閉館に伴い、駅名変更を余儀なくされ、今は「松江フォーゲルパーク前」となり、日本一へ返上してしまった駅に到着。現在は南阿蘇鉄道の「南阿蘇水の生まれる里白水高原」が再び日本一に返り咲いた。終点の松江しんじ湖温泉も以前は「松江市」だったが、温泉のイメージを定着させるため、駅名の変更がなされた。ここからJR松江駅までは3、4キロ離れており、バスでの移動。駅前のバスロータリーから比較的、頻繁に、松江駅行きのバスがでる。途中、細い路地などに入り込みながら、バスが進み、約20分ほどでJR松江駅に 到着する。松江市では、このJR松江駅と一畑電鉄の松江しんじ湖温泉駅の間にLRTを作る構想があるようだが、現在のところ、具体的には進展がない。確かに、ここが結ばれると便利になるので、計画が実現されることを期待したい。

高浜→川跡→松江しんじ湖温泉
入道雲と3000系 5000系 元京王5000系です。
宍道湖沿いをのんびり走ります。 2000系 元京王5000系。こちらは3ドアのままです。
松江しんじ湖温泉駅

松江ではちょうど米子方面の列車が出発したばかりで、約40分ほど待つことになる。それでも、山陰線でこれだけの待ち時間ですむのは優秀である。出雲市駅もそうであったが、この松江駅も高架駅になっている。最近は地方駅もずいぶん高架化が進み、駅全体が味気なくなってきた。出雲市方面からやってきた列車は古参のキハ47。これで、本日の最終目的地である米子へと向かう。この米子駅ははいまだに地平駅であり、こういう雰囲気の駅も以前は当たり前だったが、今や珍しい存在になってきた。とりあえず、20時を回っており、この周辺を乗っても景色も見えないので、今日はこれで、宿に入る。米子でもワシントンホテルに宿泊。比較的低価格(5000円〜6000円)の割に、設備、サービスとも行き届いており、最近お気に入りのホテルチェーンである。

松江→米子
松江駅 キハ47
285系サンライズ出雲 キハ47 米子に到着しました。
キハ47 2018 どうじょうすくい号 側面の様子

一夜明けて、今日は話題の境線に乗ることから始める。境線は終点の境港が「ゲゲゲの鬼太郎」の作者である水木しげる氏在住の地であるところから、境港市を妖怪の街、境線を妖怪の路線として、町おこしをしているのである。始発の境線に乗るために、5時半に米子駅へ。米子駅の境線ホーム0番、1番ホーム自体がすでに、鬼太郎ムード満点。ねずみ男駅と副駅名がついており、ねずみ男がホーム中央で出迎える。その上には一反木綿も飛んでいる。列車は3両編成。運良く、最後尾の車両が鬼太郎列車で、早速この車両に乗り込む。車内の天井にも大きく鬼太郎の絵が大きく描かれている。5時45分発にもかかわらず、観光客が結構乗っており、鬼太郎効果はあるようである。
 途中、米子空港駅は、本当に米子空港のそばを通り、飛行機も間近に見えるのだが、ターミナルビルまでの連絡通路がなく、仮通路の状態で、空港アクセスという点では今一歩である。境線自体の本数は、30分〜50分おきでローカル線としては少ない方ではないし、米子空港の発着便数も週3日のソウル便を入れても出発・到着合わせて1日16便であることから、フライト時間にあってさえいれば、本数的には問題はない。連絡通路の早期完成により、空港アクセス機能を充実させれば、境線のさらなる活性化につながると思われる。
 なぜだか終点境港での列車到着が少し遅れ、折り返し時間が少ししかなく、写真を手早く撮って、折り返し列車で帰ってくる。帰りはねこ娘号と目玉おやじ号とすれ違う。こちらの写真もじっくり撮りたかったのだが、そんなことをしていたら、今日中に東京に着かなくなってしまう。ということで、米子まで戻ってくる。

米子→境港→米子
米子駅 米子駅前のモニュメント 銀河鉄道999みたいです。
米子駅 0番線 境線ホーム 
ねずみ男駅というサブ駅名がついています。
ホームにはアニメでもおなじみのねずみ男や一反木綿がいます。
ホームにはこんな妖怪のボードも設置されています。 キハ40 鬼太郎号
側面には鬼太郎が大きく描かれています。 鬼太郎の活躍が描かれています。
3両編成のうち前2両はオリジナルのキハ47です。 車内の天井にも鬼太郎が描かれています。
境港駅 灯台の形です。 境線の各駅には妖怪の名前が副駅名としてついています。
境港駅は鬼太郎駅です。
境港に到着した鬼太郎号
米子空港駅 べとべとさん駅 駅名通り、米子空港のとても近くです。
まだターミナルビルへの連絡通路などが未整備ですが、
この連絡通路が完成すれば、空港アクセス鉄道としての
役割も期待できます。
目玉おやじ号 ねこ娘号

米子からは伯備線で岡山へ向かう。特急やくもならば、1時間おき出ている上、1時間15分程で着くところを、各駅停車で4時間かけて行く。(笑)。115系2両編成の新見行は後ろは中間車改造の切り妻で味気ない。伯耆大山を出ると山陰本線から右に反れて、伯備線に入っていく。鳥取の名峰、大山(だいせん)を左に眺めながら進んでいく。分かっていたものの、各所で、行き違い、追い抜きのため、よく停まる。極めつけは上石見駅、15分も停車時間がある。車内にいても仕方ないので、駅の外に出てみる。にちなん高原の駅ということで、風は爽やかで、駅舎も高原駅らしく三角屋根になっているが、駅前には見事に何もない。それもそのはず、1日に片道8本しか電車がなく、日中時間帯は3時間〜4時間に1本しかないのである。陰陽連絡の幹線と言えども、各駅停車になるとこんなもの。ローカル輸送の厳しい現実を見せ付けられる。

米子→新見
381系 やくも 貫通ドアのあるタイプです。 やくも ヘッドマーク
381系 こちらは非貫通タイプで均整のとれたスタイルです。 115系 伯備線新見行
上石見駅 上石見駅 時刻表
日中は3時間に1本しか電車がありません。
下りは4時間以上あくところもあります。
伯備線は陰陽連絡の勇といわれて
いますが、それは特急の話。各駅停車はこんなものです。
上石見駅に停車中の115系 後ろは中間改造車です。

上石見を出ると岡山県に入る。備中神代で芸備線と合流すると、まもなく新見駅に到着。新見駅も伯備線、芸備線、姫新線が交わる中国山地の鉄道の要所であるはずなのだが、やくもが停車する以外はいたって静かなものである。ここで20分の待ち合わせ時間のあと、岡山方面へ行く和気行きに乗り換える。備中高梁はかつて、寅さん映画「男はつらいよ」の舞台になったことでも有名な備中岡山の小京都とも呼ばれている美しい街で有名である。この備中高梁からはやや都会になっていき、運転本数も格段に増える。総社では、吉備線、井原鉄道と合流し、まもなくすると山陽本線の倉敷に到着する。

新見駅
新見駅 キハ120 姫新線 津山行
115系 新見→岡山

列車はそのまま山陽本線を和気まで行くのだが、和気から先の接続列車がないため、岡山で下車する。ここで、駅弁を仕入れ、赤穂線経由で播州赤穂へ。車両は元マリンライナーで使用していた213系。途中、対向列車の遅れで、この列車も5分程、遅れたが播州赤穂からの新快速は接続をとって出発。米原まで行ってくれれば最高なのだが、途中の野洲止まり。野洲からは221系の各駅停車が接続する。JR西日本発足当時は新快速として一世を風靡した221系もすでに第一線の新快速からは運用を解かれ、快速や各駅停車で運用され、乗車機会も少なくなってきたので、それはそれで良かった。米原に到着し、ここで駅弁を仕入れておかないと、時間的な関係で東京まで食いっぱぐれてしまうので、少し早いがここで購入。JR東海区間に入る最初の列車は117系。こちらもかつては新快速に運用されていたが、今や、2世代前の車両になってしまい、それこそ、東海道線のローカル輸送に細々と利用されている。大垣からは新快速浜松行に乗り換える。豊橋ではなく、浜松まで行ってくれるのはありがたい。その後は静岡、三島と乗り継ぎ、熱海からは最終の東京行で帰ってくる。いつものことだ が、長旅のご褒美にグリーン車を自分にプレゼントする。米子から各駅停車で1日で東京まで帰ってきました。そして、今回の木次線奥出雲トロッコ号の旅も無事終了。

岡山→東京
233系 マリンライナー 381系 やくも
213系 岡山→(赤穂線経由)→播州赤穂 223系 新快速 播州赤穂→野洲
岡山駅 彩り御膳 手前がバラ寿司になっています。おかずもバラエティーに
富んでおり、見た目もきれいです。
221系 野洲→米原 117系 米原→大垣
米原駅 近江の味 中身です。
313系 新快速 大垣→浜松 313系 浜松→静岡
313系 静岡→三島 211系 三島→熱海 
E231系 熱海→東京 最後もグリーン車で締めくくりです。

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