半蔵門線全線開通 初日リポート


2003年3月19日 半蔵門線 水天宮前−押上間が開通し、同時に、東武伊勢崎線も曳船−押上が業平橋との複々線扱いという形で開業し、東急田園都市線中央林間〜半蔵門線〜東武伊勢崎線・日光線南栗橋までの100Km近い距離の相互直通運転が開始された。半蔵門線自体、錦糸町を通る初の地下鉄として都内の利便性が高まったわけだし、東武側からみれば、北千住経由の常磐線、千代田線、日比谷線経由以外の新しい都心直通ルートが増え、北千住での混雑緩和が期待できる。一方、東急田園都市線でも、これに併せて、ダイヤ改正が行われ、日中の急行が1時間あたり2本30分ヘッドから4本の15分ヘッドに倍増され、各駅停車を含めて、1時間あたり12本の列車が走るようになった。また1時間あたり2本の長津田止まりの列車も中央林間まで延長され、日中はほとんどの列車が中央林間行になるなど、利便性が向上した。また、半蔵門線を介して、日光、鬼怒川方面への東武沿線の観光地へも一直線に行くことができるようになるなど、神奈川、東京、埼玉の交通革命と言っても過言ではない効果が期待できる路線の誕生である。その半蔵門線の全線開通初日のリポートをしてみるこ とにした。


開業ポスター他
開業ポスター、記念乗車券、記念パスネットのポスター のりかえよっ、半蔵門線に。
券売機上の運賃表も変わりました。 永田町駅の路線図。やっと半蔵門線も他路線並に長くなりました。
ホームに設置された案内板 大手町 水天宮前方面から押上 南栗橋方面 に変わりました。
東急8500系車内の路線図 営団8000系車内の路線図
東武30000系車内の路線図 英語の表記も併記されるようになりました。
早速3月29日に夢の中央林間発東武日光、鬼怒川温泉行が
運転されます。今後、こういうイベントも多くなりそうです。
今回の半蔵門線開業をきっかけに営団地下鉄線内の自動改札機
で定期券、パスネット等2枚同時投入ができるようになりました。

それでは、各駅の様子を見てみます。

水天宮前
今まで終点だった水天宮前から先ができました。
光ってしまってよく見えません。(汗;)
もう少し近づいて撮りました。次は清澄白河です。

清澄白河
清澄白河駅の出入口。清澄白河駅は大江戸線にも駅が
ありますが、ここ今回の半蔵門線開業でできた新しい出入口です。
清澄白河駅 この入口からは大江戸線には行けません。
着物の柄の「江戸小紋」をモチーフとしたコンコースのオブジェ 壁画もあります。
駅名標も江戸小紋になっています。
このまま「渡る世間は鬼ばかり」のタイトルバックにもなるって思った
のは私だけ?
住吉方にはY線の引き上げ線があります。奥に車両が入っています。
これを使って、中央林間方面から清澄白河行はここで折り返します。
清澄白河駅に停車中の08系押上行

住吉
住吉駅出入口 こちらの出入口も半蔵門線開業に合わせて
できたものです。
この入口は都営新宿線にもいけます。
出入口から改札口までの地下通路に石でできた彫刻が置かれています。 コンコースには江戸伝統工芸品もモチーフとしたパネルがあります。
駅名標も江戸伝統工芸品になっています。 この駅は上下2階建ての2面4線になっています。これは将来
有楽町線が豊洲から分岐してここまで乗り入れる予定だからです。
現在、このホームは営業では使われずにご覧のような柵がして
あります。
柵の中は線路が敷設され、架線もあります。 もう一方のホームにはご覧のように車両が留置されています。
線路は錦糸町方で繋がっています。
当面はこのように留置線として使用されるようです。 清澄白河方(豊洲方)はこのような壁になっています。
将来的にはここから、東陽町を経由して豊洲まで延伸される
計画になっています。

錦糸町
錦糸町駅 地下鉄が初めて接続します。 待合コーナーもあります。
コンコースには浮世絵のパネルがあります。 ホームにあるおしゃれなベンチ
駅名標も浮世絵になっています。 A線、B線で2種類あります。

押上
押上駅 祭の壁画
押上駅は2面4線になっており、1、2、3番線から中央林間方面行、4番線から東武線方面行が発着する。そのうち1番線は東武からの直通電車で、
押上折り返し電車は2番、3番を使用する。3番線で折り返す電車はいいが、2番線で折り返す電車は、4番線に発着する東武直通列車とホームが違うので、
押上より先に行く場合は手前の錦糸町で乗換えをした方が便利である。
駅名標は半被になっています。 3番線、4番線の間には地下鉄では珍しく中央に柱がないので、
このように見通しがよく広々と感じる。

余談ですが、各駅とも携帯電話は圏外になってしまい、使用することができません。最近の携帯電話のマナーにより、わざとこのようにしたと思いますが、ホームで電車を待つ間くらい携帯を使ってもいいように思えますが...


東武側の様子も見てみます。確かに、東武線から半蔵門線への乗り入れは便利になりましたが、曳舟−押上間の運転形態にはちょっと疑問が残ります。日中1時間あたり3本ではやはりちょっと少ないですね。どうせなら、営団と東武の境を押上ではなく、曳舟にして、ここで折り返し運転をすれば、よかったのにと思います。もっとも、現在の曳舟駅では手狭で出来ないので、大規模な改良が必要になってしまいますが...。

東武側 曳舟
曳舟駅 ここから2方向に分かれますが、曳船−押上間の新線は
曳船−業平橋の複々線扱いで、業平橋と押上は同一駅として
扱われるそうです。
その割には結構離れていますけど...
東武の駅にも、半蔵門線、東急線方面との表示されています。
こちらにも同様に半蔵門線、東急線との表記があります。
しかし、東急線だけでは、東武の場合、日比谷線を介して、
東横線とも接続しているわけですから、東急田園都市線と
表記して欲しいところです。
駅の路線図も変わりました。
新ルート誕生の横断幕。 曳船に進入してきた東急8500系。
東武沿線で東急8500系を見ようとは...
こちらは東武30000系の中央林間行開業記念のステッカー付です。 東武30000系の側面LED。大きめなLEDに様々な情報を
詰め込んでいてこれでも手狭に感じます。

半蔵門線直通列車は曳舟の次は北千住に停車します。途中駅、東向島、堀切、鐘ヶ淵、牛田には止まりません。速達性を重視したものになっています。
日比谷線直通が全て各駅停車で利用率が低いことへの反省点でしょうか?

北千住
北千住駅の標識も変わりました。 区間準急中央林間行。なんか聞き慣れません。
ダイヤ改正のポスターがいたるところに貼られています。

車両も一気に賑やかになりました。東急8500系、5000系、営団8000系、08系、東武30000系の5車種が乗り入れています。これに種別や行先が加わるので、様々なバリエーションを見ることができます。ここではそのほんの一部を紹介します。

車両編
営団08系 各駅停車中央林間行 押上駅 営団8000系 区間準急南栗橋行 清澄白河駅
東急8500系 区間準急東武動物公園行 押上駅 区間準急 東武動物公園行 北千住駅
この上の階の日比谷線ホームには東急1000系も発着しています。
残念ながら顔を合わすことはないですけど...
東急8637F CATV号 清澄白河行 水天宮前駅 東急5000系 各駅停車中央林間行 押上駅
東急8500系 急行中央林間行 水天宮前駅 ステッカーは東武、営団、東急共通です。
東急8500系 区間準急長津田行 押上駅 東急8500系 各駅停車押上行 渋谷駅
東武30000系 各駅停車中央林間行 渋谷駅 東武30000系 急行押上行 渋谷駅

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