名鉄 510形 77周年記念


名鉄岐阜市内線・美濃町線を走る510形が今年で77周年を迎えるという。戸袋の丸窓と赤・白のツートンカラーでファンならずとも人気のある車両である。すでに、定期運用は解かれ、廃車にはなっていないものの、普段は車庫でひっそり眠っているのだが、今回、その77周年・人間で言うと喜寿を記念して今年の5月から8月の毎月最終土日に徹明町から美濃町線の新関まで一往復を運行をすることになった。定期運用のあった頃には乗り損なっていたし、こんなチャンスはもうないかもしれないということでちょうど、18きっぷの時期にもなったので、岐阜へとでかけることにした。
この510形電車は、徹明町10時19分発。ということは、新幹線でも使わない限り、東京をその日の朝に出たのでは間に合わない。となれば、やはり、大垣夜行しかないでしょう。さっそく、今夏から183/189系化され全社指定席列車になった臨時のムーンライト91号の指定券を取った。今回は一ヶ月以上前から予定を決めていたので、一ヶ月前の発売日に無事指定券をEGTできた。しかし、自由席が全くないため一ヶ月を切ってから、急に思い立っても、まず、指定券は取れなくなるだろう。案の定、後で、Cyber Stationで確認すると、定期のムーンライトながらも含めて、満席だった。今後はやはり早めの計画が必要のようだ。
さて、そんなわけで、無事指定券を取ってあるので、当日はゆっくりと始発駅である品川駅に向かう。もう、前もって、新聞紙を敷きながら、待つこともないと思うとほっとする。といいながらも、少し余裕を持って40分前には品川駅に到着。ホームに下りると、大きな案内板に「全社指定席大垣行 本日満席」となっている。そして、何名かがすでに、乗車口に列を作って、新聞紙などを敷いて待っている。??? 指定券を持ってるわけだから、こんなとこで地べたに座らなくても平気なのに。ということで、このホームは臨時ホームでベンチもないので、隣の東海道線上りホームのベンチに腰掛けて待つことにした。しかし、どういうわけか、先ほどから、上りの東海道線が全然到着しない。と思っていたら、放送があって、静岡県東部、神奈川県西部で大雨のため、東海道線のダイヤが大幅に乱れているとのこと。なんか不穏な空気流れ出した。そして、普段は東京発の定期列車である「ムーンライトながら」は折り返しの車両が遅れているとのことで、急遽品川発に変更された。そうこうするうちに、こちらの「ムーンライトながら91号」の方は元々車両は田町にあるので、時間通り発車の10分 前に入線。183系国鉄特急色、堂々の10両編成である。入線と同時に一斉に鉄道ファンからカメラを向けられる一方で、車掌や駅員に、詰め寄る人も見受けられる。どうやら、両方とも品川発になった「ムーンライトながら」と「ムーンライトながら91号」を混同しているようであり、本来なら、「ムーンライトながら」が先発するはずなのだが、車両がまだ到着していない関係で、「ムーンライトながら91号」の方が先発してしまうことにも不満があるらしい。とはいうものの、当方の91号の方も16分の遅れで出発した。定刻だと23時55分発なので、18きっぷの場合、日付の変わる次の停車駅である横浜までの乗車券が必要なのでわざわざ450円のきっぷを買ったのだが、品川発の時点で24時を過ぎてしまった。こんなことなら、品川までの切符でよかったじゃん。差額返せ!と言いたいがそんなことで騒いでも仕方ない。満席ということだが、車両はかなりの空席を残して出発。品川出発時点の乗車率は40%くらいだろうか。167系の自由席時代では考えられないことだ。おそらく、横浜や大船あたらいから、のんびりと乗ってくる人がいるのであろう。

駅に掲示されている「ムーンライトながら91号」のご案内 ホームを降りたところに、すでに、本日は満席です。
の案内がありました。

品川を出ると、なぜか川崎には停車せず、次は横浜である。案の定、横浜からある程度の乗車があるが、駅の放送では、繰り返し、この列車は「臨時のムーンライト91号です。定期列車のムーンライト号ではありません。」と繰り返し放送がかかる。全社指定列車で指定券はすでに満席の状態だから、誤乗されてしまうと、ずっと立たされることになってしまうのである。ふと隣のホームを見ると、とっくの昔に出たはずの「出雲」が止まっている。東海道本線のダイヤは相当乱れているようだ。結局、横浜でも、乗車に混乱があったらしく、さらに出発が遅れてしまった。それでも、誤乗したお客がいたようで、車掌もやりきれない表情を浮かべる。しかし、強い雨の影響で、混乱があったが、全車指定席化でこの春までの大混雑の中での、罵声、罵倒は一切見られなくなり、かなり治安が向上したのは事実だ。車両もグレードアップされたわけだし、これで、概ね良かったのだろう。なにより、今までは、通路にまで人があふれて、トイレにもいけなかったが、おかげで、トイレにも洗面にもいけるようになった。敢えて要望を出すなら、さらにもう1本くらい臨時があればいいのに。全社指定席になった のだから、いくら18きっぷで乗られるとは言っても指定券の510円×定員の収入はあるのだから。さて、どこあたりまで起きていただろうかそれさえも覚えていない。座席がリクライニングシートになったおかげで、よく眠ることができたらしい。思えば、ドン垣も随分快適になったものだ。さて、夜が明けて、気が付くと、豊橋である。時計を見てみると、5時を回ったところ。ってことは30分くらい遅れてるではないか...。結局、回復は出来なかったわけだ。しかし、本当は、大垣で3分続で樽見鉄道に乗ろうと思ってたんだけど、諦めるより他なさそうだな。名鉄510の発車は10時19分だから、それまで4時間以上もある。時間潰しに、いつも大垣のホームの片隅にちんまりと留まっているレールバスを思い出し久しぶりに乗ろうと思っていたのだ。しかも、朝に1本だけ、客車列車での運用もある。本巣まで行ってから、この列車で大垣に戻る予定にしていたのだ。豊橋から名古屋までは定期のムーンライトと違って、ノンストップ。新快速や特別快速より早い。車両も183系だから特急みたいなものだ。その甲斐あって、だいぶ回復し、結局大垣へは5分遅れでの到着になった。名古 屋や岐阜でも当然下車はあるのだが、やはり、ほとんどの乗客は終点大垣まで乗り、そこから、米原方面への電車に乗り換える。電車がつくや否や、ほとんどの乗客が、足早に跨線橋を渡り、2番線の電車に急ぐ、一方、その30分後にも到着ホームの1番線から姫路行がでるので、そのまま留まる客もいる。自分はといえば、いつもなら、その乗り換え客となって、ホームからホームへと駈けずり回っているのだけど、今回は、そんな様子を傍目からのんびりと眺める。それにしても、米原方面への接続列車はいずれも4両編成。ムーンライトながら91号は10両編成なのだから、乗り継ぎの列車は大変な混雑である。増結なり、なんなりして欲しいと思ったが、いっそ、ムーンライトながら91号を米原行にしてしまえばいいと思うのだが、如何なものだろうか。ほとんどの客が米原まで行くのだし、米原まではJR東海管内なわけだから障害もないように思える。米原からは北陸線に行く人と、大阪方面に行く人と二分されるし、大阪方面の新快速は8両編成だから、ムーンライトながら91号の乗客を受け入れるだけの収容力は十分にある。是非、一考してもらいたいものである。

ムーンライトながら91号の到着です。 183/189系モノクラス10両編成です。
サボはこんな感じ。 大垣に到着です。ヘッドマークは「快速」です。

そんなことを考えつつ、6時44分の樽見鉄道を待つことに。やがて、1台のレールバスがディーゼルエンジンを響かせ入線。自分も含めて4人が乗車した。本巣まで行ってしまうと、客車列車に乗れそうもないので、その手前の糸貫まで乗車する。旧国鉄からの転換して早15年。座席のモケットなんかも色褪せてだいぶくたびれてきている。JRや大手私鉄などは、常に新しいものに取り替えているが、地方の3セクで路線維持が精一杯でそこまで手は回らないようである。列車は早朝の田舎風景の中をのんびり進む。昨日までの東京の天気とは打って変わって晴れ渡り、とてもすがすがしい。(あとからのニュースでこの日が東海地方の梅雨明けになったことを知る。)さて、糸貫なんていう本当に田んぼのど真ん中にあるような無人駅でおりてみる。まだこんなのどかな風景が残ってるんだな...。さて、待つこと10分。客車列車が来るはずなのだが、やってきたのはまたもやレールバス。やっぱり、土日や夏休み期間中はレールバスで運行されてしまうようだ。ちょっと残念。今回は事前のリサーチ不足ということでそのまますごすごと大垣まで戻る。しかし、大垣ではしっかりと樽見鉄道の客車 専用である7番線に到着した。普段は欠き取り式の6番ホームからで、この7番線を発着する列車は、これ1本しかないのである。そんなわけで樽見鉄道は不発に終わる。

樽見鉄道 ハイモ230 糸貫駅駅に停車中
糸貫駅。1面1線のかなり素朴なホームです。 気持ちいいくらい真っ直ぐな線路です。
本巣方面からやってきました。 1日1本だけ7番線の到着します。

現在の時間は8時。まだ2時間以上もあるので、今度は名鉄をぶらつくことにする。目指すは引退が囁かれている5500系。先日、1編成がイベントで茶とクリームの懐かしのツートンカラーになったのも話題にもなった。あわよくば、このツートンカラーに当たらないかと妄想を抱きつつ、とりあえず、新快速で尾張一宮まで戻り、名鉄に乗り換える。JRと名鉄はホームが隣同士であるのに駅名は名鉄の方は新一宮と別名になっている。かつては中間に改札口もなかったのだが、今は、しっかり分離されている。ここで、名鉄の丸得1日フリー乗車券(3000円)」を購入。ちょっと高めだが、乗り回すのだからぎりぎり元は取れるだろう。5500系は主に、津島線、三河線、犬山線、広見線あたりにはいるらしいのでとりあえず、津島線へ行くべく、須ヶ口を目指す。やってきた列車は各駅停車だがとりあえず、乗り込む。しかし、何度乗っても名鉄の路線図というのがなかなか頭に入ってこず、車内の路線図を何度も見に行く。途中、急行の待ち合わせがあるようなので、急行に乗り換える。須ヶ口からは津島線で津島へ向かう。津島ではこの晩、お祭りがあるようで、臨時の特急も多数発着する ほどの大きなお祭りのようだ。夜までいられなくて残念。津島は、尾西線との分岐駅だが、ホームは高架の1面2線のいたって単純なものでとても、分岐駅だとは思えないたたずまいだ。実際の分岐はかなり佐屋方面に行ったところになる。その佐屋方面から5500系が来るはずだったのだが、来た電車は7700系。今日は、ことごとく、予測が外れてしまう。それでも、こちらも今や貴重な7700系だから、それはそれでよしとする。さて、意外と時間を費やしてしまい、急いで戻らないと、肝心の510形に間に合わなくなりそうだ。ちょっと焦りながら、再び、須ヶ口へと帰ってくる。須ヶ口は津島線と平面交差で、名古屋方面直通の常滑行で、本線横断をして、到着になる。名鉄では本線と犬山線の枇杷島分岐を始め、ほとんどが平面交差になっている。しかし、急いでいるときに限って、目の前を特急が通過していくもので、次の急行まで10分近く待たされる。時計と睨めっこで、急行に乗り込む。これで間に合わなかったら、なんのために、ここまできたのかわかりゃしない。やっぱり、場当たり的な鉄はダメだなと反省しきり。とりあえず、急行でも時速120kmの速度で飛ばすおかげで 、新岐阜に10時到着。なんとか間に合いそうだ。急いで、駅を駆け下りて、ちょうど目の前の新岐阜駅前の電停に停車中だった、黒野行に飛び乗った。

6000系  津島駅
5300系 津島 7700系 須ヶ口 今時、行先と種別が看板です。

車内は、明らかに510形目当ての鉄がいて。やっぱりと思いつつも間に合いそうだということがわかり、安心する。徹明町までは2つで5分程。美濃町線方面に行く電停にはすでに2両編成の510形が停車しており、それを眺めながら、反対の左に折れて停車した。さて、下りたはいいが、徹明町の電停はろくに安全地帯もなく、乗り降りがかなり怖い。それでも、足早に510の元へと急ぐ。すでに、多くの鉄に取り囲まれており、道路の真ん中だというに大撮影大会と化している。脇を通る車にとっては迷惑な話なんだろうな。といいながらも、自分も写真をバシバシ撮る。出遅れていたために、2両とも座席は満席。仕方なく、新関まで立っていくことに。車内といえば、天井付近や、窓あたりはレトロっぽい感じがするが、床は樹脂製に、座席は後年の転換クロスシートになっているので思ったほど、古臭さを感じないのが逆に残念でもある。車内によくある製造会社の名板も見当たらず、点検用の紙製のチェックシートに製造年月が大正15年と書いてあるだけである。列車の方は臨時の筋のようだが、各駅の停車していく。競輪場前で新岐阜からの線路と合流し関を目指すが、それにしても、沿 線のいたるところに、カメラを構えたギャラリーがとても多い。車内では、車掌が、オリジナル携帯ストラップ(1000円)と、缶バッチ付きの乗車証明書(200円)を混んだ車内の中をせっせと売り歩く。この列車に乗っている全員が鉄なわけだから、ほぼ全員がなにかしらを購入。自分も乗車証明書を購入した。車窓の方も岐阜の市内的な雰囲気からだんだん、郊外ぽっくなってきた。途中、何度か行き違いのために停車をするが、短い停車時間でも貪欲に写真撮影をしようと試みる者もいる。私もその一人だが、路面でホームが狭いうえに、あまりにも多い人で、断念。どうせ、立ちっぱなしだから、気分転換に下りてみるだけにとどめた。

徹明町に停車中の510形
正面から撮影。なぜか、行先看板は「野一色」になっています。関行なのに... 角度を変えて

ようやく、終点新関に到着。入換えを行うとのことで、到着後はすみやかに下りるように車内放送が入る。下りるや否や、駅員から、すぐに入換えを行うので、写真を撮る人は反対側のホームに渡っちゃってください。ってせかされるので、小走りに渡る。おかげさまで、いい写真が撮れました。しかし、すぐさま、入換えを行い、こちらのホームに入ってきた。美濃町線のホームは本当に狭く、あまりに近すぎて、入線してしまうと、こちら側からは写真が撮りづらくなってしまう。しからば、反対側のホームに戻ればと思うかもしれないが、先ほどの入換えの直後に、800系が入線してきてしまったので、反対側からも写真が撮れない状況になっている。それでも、正面に回り、皆、なんとかシャッターを切る。発車まで20分近くあるようだが、とにかく、今度は座って帰りたっかたのですぐに、座席を確保したのちに、撮影しに行く。先ほども行ったが、大していい写真も撮れそうにもないので、早々に引き上げて、座席で発車を待つ。

新関に到着しました。 折り返しのためここで入れ替えを行います。
入換中です。 上りホームに入りました。
最新型800系との並び。 これが丸窓です。



車番 車内の様子。1人掛と2人掛の転換クロスシートが
千鳥式に配置されています。
運転台の様子 これが日よけの鎧戸です。今でいう、ブラインドですね。

再び、元来た道を戻る。途中、競輪場前からは、徹明町方面ではなく、田神線を進む。それにしても、競輪場前の交差点のギャラリーの多いこと。そして、この510形は新岐阜へは行かず、市ノ坪止まり。というのも、岐阜市内線は600Vだが、市ノ坪−新岐阜間は1500V。ということで、600Vと1500Vに切替のできる車両しか新岐阜へは直通できないのである。当然、大正生まれのこの510形にそんな設備があるわけもなく、市ノ坪で車両交換となるわけである。市ノ坪では、ホームの前方に、新岐阜行が待っており、慌しく乗り換えが行われるが、自分はもう少し、510形の写真が撮りたかったので、この接続電車には乗らず、次のを待つことにした。だいたい、半数が、同じことを考えていたようで、市ノ坪のホームに残った。しかし、この市ノ坪もホームが狭く、写真を撮るのに四苦八苦。おまけに、早々に車庫に入線してしまった。それでも、何枚か、撮影したが...。ということで、怒涛の510形のイベントは終了したのだが、とにかく、慌しいの一言である。関でも、市ノ坪でも、車掌はいつもお急ぎ下さいばかり。もう少し余裕が欲しいし、贅沢を言わせてもらえば、 どこかでゆっくり撮影時間を撮って欲しいとも思ったが、本来ならとっくに引退してるはずの電車なのに、鉄道ファンのためにわざわざ通常ダイヤの合間を縫って走らせているわけだから、これだけでも感謝こそすれ、文句なぞ言える道理がない。
次の新岐阜行は30分後。梅雨明けした炎天下の中を日よけもない狭いホームで何をするでもなく、目の前の赤い電車を眺めながら待つ。やってきた電車は、各地で、510形を路上から撮影してきた人達を乗せてきているので、かなり混雑しているが、田神、新岐阜と2駅なので、我慢、我慢。

市ノ坪に到着です。 連結部分
尾灯は左側にしかついていません。 車庫へと入換です。
車庫線に入ります。 車庫に入りました。
手前から880形、800形、510形の並び 赤い電車群の中に赤白のツートン、目立ちます。
513(左)と514(右)では前照灯の高さが違います。 車庫に入ってる570系。こういう形の路面電車、
気がつくと少なくなっていますよね。

新岐阜からは、5500系のリベンジということで、運用に入ると思われる犬山線へと向かうべく、各務原線に乗る。接続が悪く、7000系パノラマカーに目の前で行かれてしまい、次の列車を待つことに。時刻表をみると、昨年までは三柿野のから急行になる柿急があったが、今は各務原線内はすべて各駅停車運用になってしまったようである。新鵜沼を過ぎ、元鉄道併用橋を渡って、犬山遊園へ。頭上にラッピング塗装されたモノレールを眺めて、犬山に到着。ここで5500系が来るか来ないか、期待に胸を膨らませつつ待つこと20分。下調べによると、犬山の車庫からでてくる東岡崎行の各駅停車の運用につくはずである。まもなく、東岡崎行がまいります。との案内放送が入り、名古屋方を注目して眺めていると、やってきました。5500系。残念ながら茶色のツートンカラーではないものの、半流線型の車体が入線してきた。やったー!!執念が実りました。写真を適当にとって、社内に乗り込むと、2ドアの間に転換クロスシートがずらりと並ぶ、豪華な車内。といっても、名鉄では珍しくはないのだけれど。あまり名鉄の車両には詳しくないのだが、日本の料金不用の通勤型では初めて冷 房をつけ、当時としては破格のサーボスを行った画期的な車両なのである。この電車に揺られながら、とりあえず、江南で下りる。ここで、対向列車も5500系のはずなのだ。しかし、来た列車は5300系。そうはうまくは行かないものである。5500系じゃないのなら、戻っても仕方なく、そのあとの5500系の運用もさすがに分からないので、次の急行で新名古屋へと向かう。
恐怖の枇杷島分岐で本線に合流。地下に潜って新名古屋に到着した。せっかくなので、ここから名鉄特急で豊橋まで行くことに。でもって、1DAYフリーきっぷは、16時までなら、μチケットなしで特別車に乗ることができる。但し、座席指定を受けられないので、μチケットを持った人が席に来た場合は譲らなくてはいけないというのがちょっと煩わしい。こんな中途半端なことをせずとも、フリーきっぷを提示して、座席指定が受けられるようにすればいいのに...。もっとも、名古屋を出て、乗ってくる可能性があるのが次の金山と神宮前くらいだから、ここを過ぎてしまば、のんびり座っていてよいのである。JRに到達時間では若干負けるとはいえ、JRと熾烈な戦いを繰り広げているだけあって、時速120km/hですっとばす。知立を過ぎ、途中駅で、先ほど乗った5500系東岡崎行各駅停車を追い抜く。6両、8両の特急や急行が高速で行き交う名鉄本線で、2両編成の各駅停車はいかにもローカルムードが漂い、そのギャップがなんともいえない。豊橋近くになると飯田線が左から寄り添ってきて、なんと同じ線路を走る。これは、飯田線が元私鉄時代から名鉄と線路共用をしていた頃 の名残で、それが、国鉄ー>JRと今まで続いているのである。ということで、ライバル同士のJRと名鉄だが、豊橋駅では呉越同舟でJRと同じホームに発着し、当然、中間改札も存在しない。

6800系と上飯田線用の300系 犬山 5500系の入線です。
パノラミックウィンドウが特徴。 行先は当然看板です。
5500系車内。出入口付近を除き、ずらりの転換クロスシートが並びます。 江南に到着した5500系
江南駅 パノラマスーパー1000系 豊橋駅

そういえば、今朝から、いろいろあって、全然食事をしていないことに気づく。ということで、豊橋で駅弁を仕入れる。豊川稲荷が近いということで稲荷寿司が名物らしいので、それを購入。値段も450円と駅弁としてはかなり安のだが、実は、私、いなりずしはちょっと苦手だったりする。ま、これも仕事だと思って我慢しよう...<−違うだろっ!
豊橋からはJRで特別快速流れの浜松行きに乗る。すでに、ホームにかなりの人が待っていたのだが、無事座ることができた。おかげでというか、そのせいでというか、寝不足も手伝って、すぐに寝てしまい、浜松につく直前まで寝てしまった。浜松からはロングラン運用の沼津行に乗る。113系のボックスで、混んでくる前にと、まだ発車前だが、豊橋で仕入れた、稲荷寿司を食べる。紐を解いて、中をあけると、稲荷寿司がごろごろと7つも入ってる。付け合せは紅しょうが。味付けはちょっと甘めなので、箸休めに紅しょうががちょうどよい。しかし、7つもお稲荷さんを食べると、お腹も膨れるし。少々単調にあるので、少しうんざり気味。

豊橋駅 稲荷寿司 450円とお買得です。 中は7つのお稲荷さんに紅しょうがが入ってます。
熱海駅 小鯵押寿司 900円 アジのほかに、2つ口直しに赤紫蘇巻きが入ってます。

名古屋ではあんなに天気が良かったのに、浜松までくると少し雲がでてくる。やっぱり、梅雨明けは東海地方までなんだなって思うが、静岡だって、東海なんだけど...。発車時間間際になり、同じボックスの斜向かいにお姉ちゃんが座ったのだが、いきなり、化粧をし始めた。まったく...みっともないってこと分からないのかな。沼津からは東京行に乗る。沼津は伊豆への玄関口なので、乗り換え時間を利用してわさび漬けをお土産に購入。熱海からは東日本管内に入る。ここで、時間調整で10分程停車。その間に、小鯵押寿司を買う。小田原で、先発する快速アクティーに乗り換える。昔は快速アクティーと言えば、オール二階建ての215系が使用されることが多かったが、湘南新宿ラインができてからは、運用がそちらにうつり、従来どおり113系、211系になってしまい面白みもなくなった。毎度のことながら、大して、止まらない駅があるわけでもないが、案外早い快速アクティーを横浜で下りて、今回の鉄を終えることにした。

113系 浜松駅 113系 快速アクティー 横浜駅

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