碓氷鉄道文化むら 訪問記


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EF30 EF58
EF60 EF62
EF70 EF80
キハ20 キハ35 901
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長野新幹線の開業と引き換えに横川−軽井沢間の在来線が廃止になって3年。
すでに、思い出になりつつある碓氷峠の麓の横川駅に併設される形で鉄道文化
むらが1999年にオープンした。
横軽に縁のある車両だけではなく、かつて、全国で活躍した車両が整然と展示して
ある。なかには、非常に貴重な車両もあって非常に興味深い。また一部は運転台に
も入れる。

このような広い敷地に本物の車両がこのように展示されることは本当に意義深い
ことである。しかし、中には、心ないファンにいたずらされたり壊されたりするものを
ある。このため、一部の車内が立ち入り禁止になってしまっているものも見受けら
れる。せっかく、鉄道ファンのためにこのような施設が作られているのに、こういう
ことがあって非常に残念である。鉄道ファンなら最低限のマナーと良識を持って、
このようなすばらしい鉄道遺産を大切に後世に残していきたいものである。

今後とも、鉄道文化むらの更なる発展を祈りたい。


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鉄道文化むらの施設とは別に横川駅構内に留置されているEF63+189系あさま。
3年前まではここから、EF63を補機にして碓氷峠を超えて軽井沢まで一気に上って
いったが、今は、ヘッドマークも取り除かれ、塗装の退色も目立ち、痛々しい姿が横た
わっている。
オリンピック輸送のために華々しく開業した長野新幹線の影でひっそりとその重責の
バトンを渡し、二度とこの先に車輪を進めることもなく、かつては特急街道の要所とし
て華やかだった横川駅にひっそりとたたずんでいる。

そんな中でも、碓氷峠になんとか鉄路を復活させようという運動もある。果たして、
再び、軽井沢まで鉄路が結ばれる日がくるのだろうか?
今度は観光鉄道として再び、ここに活気が戻ってることを願ってやまない。

左写真 心無いマニアにメーカーズプレートを剥ぎ取られた痕。
せっかく、鉄道ファンのために展示してあるものが、このような目にあってしまうのは
残念で仕方ない。このようなことが繰り返されるようでは、いずれこのような車両保存
自体が無くなってしまう可能性もあり、かえって、我々ファンの首を占めることにどうして
気が付かないのであろうか?このプレートは簡単に手で取り外せるものではなく、
何か道具を用いて剥ぎ取られている極めて計画的かつ悪質なもので絶対許さるも
のではない。
横川発軽井沢行の列車代行バス。
運賃は460円と跳ね上がり、所要時間は列車の倍以上かかる。
新しくなった軽井沢駅。新幹線は東京まで直通するが、横川までの列車は発着しない。
鉄道文化むらからの帰りに、かつては鉄道で抜けられた軽井沢までバスで足を
延ばしてみた。バスの本数に関してはもともと、鉄道時代も多くなかったので、
概ね1時間1本程度でいいのだろう。しかし、この日は土曜日というのに、乗客は
両手で数えられる程度。かつて鉄道の時代は各駅停車で3両編成、もう少し
乗客がいたように思えるが...。鉄道が廃止になりバスになったことで、横川と
軽井沢の往来が希薄になったのであれば残念なことだ。
バスは定刻に出発したものの、鉄道に比べて倍の時間と運賃がかかる。生活の
足として使っている人にとってはこの負担はあまりにも大きすぎる。また、冬季は
雪の多い区間でもあり、この区間の足がちゃんと確保されるかも疑問が残るとこ
ろである。

こうして多くの犠牲を払って開通した長野新幹線だが、新幹線の建設自体、悪いこ
とではない。21世紀になり、これからますます高速化の時代になり地域間格差を
少なくしていかなくてはならなし、航空機、自動車に比べて格段にエネルギー効率
のよい鉄道を整備することは環境面から言っても好ましい。ただ、新幹線を整備す
ることと、在来線を切り捨てることは根本的に違うことだと思う。新幹線は対東京。
長距離、都市間輸送の任を負う。一方、在来線は地元密着、ほんの隣町まで、通勤、
通学、買物に利用するものである。この地元の足をなんの努力もなしに、切り捨て
てしまってよいのであろうか?確かに、この区間は66.7‰という急勾配であるが
故にEF63という機関車を2両連結しなければ、走ることができないので、経費がか
かってしまう。輸送密度と比較すれば廃止やむなしということになるかもしれない。
しかし、本当に補機を連結しなければこの勾配を登ることはできないのであろうか?
実際に箱根登山鉄道は80‰の勾配を単独で上っていってる。またこの区間専用の
協力なモーターとブレーキを持つ車両を開発すれば、十分、補機などなくても登って
いくことが可能に思える。このような努力もなしに簡単に廃止されてしまったことは残念
でならない。現在、横川のある松井田町と軽井沢町がこの区間の鉄路復活に向けて
の活動をしている。いつの日か再び鉄道が復活することを切に希望する。
しなの鉄道 ここから篠ノ井まで走るが横川方面に行くことはない。
奥には役目を終えたEF63が留置されている

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