惜別 あさかぜ さくら


長らくブールトレインの代名詞として走ってきた「あさかぜ」と「さくら」が2005年2月28日を持って廃止されることになった。さくらは戦前から日本初の特別急行列車のネームドトレインとして走ってきたし、あさかぜは旧客ばかりの列車群の中で20系寝台車が初投入され、走るホテルとして当時としては超豪華編成で人気を博してきた。しかし東海道山陽新幹線の開業、航空機の大衆化に伴い、人気に陰りがみえてきて、いつしか、移動手段に寝台特急があることさえ人々の中から忘れさられてしまった。東京から九州までひたすら在来線で長時間かかる上に、今や寝台設備も陳腐化し、食堂車も廃止された。その割には、B寝台の開放式でも寝台特急券が10000円弱プラス乗車券ということで割高で、今や、盆暮れのピーク期でもない限り飛行機の方が確実に安い。一方、ブルトレでも活性化に成功した北海道へ向かう、北斗星やカシオペア、トワイライトエクスプレスのような豪華路線もとられず、あけぼののように寝台券不要のゴロンとシートという格安路線もとられず、また、サンライズエクスプレスのように電車化によるスピードアップと全車個室化という方向にも向かわなかった。 それでも、まったく手をこまねいていたかというとそういうわけでもなく、ロビーカーの連結やシャワーの設置、一部個室化、あさかぜでは豪華食堂車の登場など、ささやかながらに行なってきた。だが結局は、国鉄が分割民営化され、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR九州と4社が絡むことになり、お互いに利害が対立し調整が難しく決定打が打たれることなく、なんとなくずるずるとここまできてしまった感がある。そして、最初にみずほが消え、あさかぜが1往復になり、さくら、はやぶさが並結になり、いよいよ今度のあさかぜ、さくらの廃止へとなったわけである。3月以降九州ブルトレは熊本行のはやぶさと大分行の富士の2本のみが残り、その2本も並結運転で東京から門司までは1本の列車として運転されることになる。この事実上1本になるブルトレ、今度こそ、無くなる前に、なんとか抜本的な対策をとって夜行列車として残ってもらいたいものである。
ということで、今回は東京駅を発着するブルトレを東京駅に到着順に紹介していくことにする。


☆☆☆ 寝台急行 銀河 ☆☆☆
まずは6時42分に到着の大阪からの急行銀河
銀河にも是非ヘッドマーク付けて欲しいものです。
客車は24系25形
銀河テールマーク 牽引機はEF65 1000番台です。

★★★ 寝台特急 出雲 ★★★
6時57分 出雲市からの出雲到着です。 出雲ヘッドマーク
24系25形 金帯車が使用されています。 出雲 テールマーク
方向幕 この出雲は京都から山陰本線経由で出雲市に向かいます。
以前は浜田まででしたが、今や出雲市までです。

★★★ サンライズ瀬戸・サンライズ出雲 ★★★
7時08分に高松からのサンライズ瀬戸、
出雲市からのサンライズ出雲が到着します。
サンライズ出雲は岡山から
伯備線経由です。
並結部分 瀬戸と出雲はこうしてオール個室化と電車化され、活性化が
図られ、生き延びている。あさかぜや九州ブルトレに生かされなかったのが
残念で仕方ない。

★★★ 寝台特急 あさかぜ ★★★
7時33分 下関からのあさかぜが到着 あさかぜヘッドマーク
24系25形銀帯です。 あさかぜテールマーク
方向幕
かつては2往復あり、1本は関門トンネルを抜けて博多まで
行ってましたが、現在は下関までの1往復が残っていました。
かつて20系客車が投入され走るホテルとも言われた
ブルートレインの元祖がまもなく終焉を迎えます。

★★★ 寝台特急 富士 ★★★
あさかぜの到着からラッシュ時間を避けるために少し時間があき、
9時58分大分からの富士が到着します。
富士ヘッドマーク 富士山の形をしたヘッドマークが特徴です。
客車は14系15形 富士テールマーク
方向幕 日豊線経由と入っているのはかつて西鹿児島行
だったときの名残でしょうか。その後、南宮崎止まりになり
今は大分までとなりました。
3月1日からは、はやぶさと並結運転されるため富士の単独
ヘッドマークも見納めになります。
寂しさはあるものの新しいヘッドマークがどんなデザインになるかは
興味のあるところです。

★★★ 寝台特急 さくら はやぶさ ★★★
11時33分 長崎からのさくらと熊本からのはやぶさが到着です。 さくら・はやぶさヘッドマーク
さくらの九州内での様子はこちらをご覧下さい。
はやぶさの九州内での様子はこちらをご覧下さい。
さくらには伝統的に14系15形が入っています。 さくらテールマーク
戦前からの伝統的な愛称の「さくら」はまもなく姿を消します。
かつては肥前山口で分割され佐世保にも向かっていましたが
はやぶさと並結されてからは廃止されました。
一方はやぶさは長らく西鹿児島行でかつては日本一長距離を走る
列車として君臨していましたが、今は熊本止まりです。
3月からは並結相手をさくらから富士に変えます。

番外編
東海道線東京口で最後の活躍をする113系湘南色
平成17年度中に引退が決まっています。
かつて153系、そして165系急行東海が371系使用の
特急東海になり現在までなぜか細々と生き残っています。

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