大阪鉄2003夏 前編


JR・私鉄全線完乗してから久しく、新たな新線が開業したら、その都度、足を運んではいるが、また新たな目標が欲しくなって、それまで自分の中で対象外にしていたケーブルカーを含めることにしてから2年がたった。ケーブルカーを入れようと思った理由は、なにより、2本のレールが引いてあり、その上を走行するわけで、モノレールや新交通なんかよりもよっぽど鉄道らしい。それから、ケーブルカー運行会社の中には大山観光電鉄とか御岳登山鉄道のように、列記とした鉄道会社の社名を有してるものも多いということもある。それに、ケーブルカーは観光名所につくられているものが多く、鉄一辺倒ではなくついでに、いろいろ観光もできるというメリットもある。というわけで、今回は約2年ぶりに大阪を訪れて、まだ乗っていない、妙見、摩耶、六甲のケーブルカーを主目的に、京阪のリバイバル1900系なんかも乗ってみたいと企てた。そこで、今回用意したのが、スルッと関西2DAYきっぷ。関西地区のスルッと関西加盟の鉄道・バス会社が2日間乗り放題になるというもので値段は3800円。3日間用というのもありこちらは5000円。ともに、関西地区以外の大手旅行代理店 で発売されているので、前もって、JTBで引換券を購入しておく。これを梅田や新大阪といった主要駅で、本券に引き換えて使用する。一緒に各種施設の割引クーポン券も渡してくれるのでかなり使い勝手がありそうだ。出発は、やはりムーンライトながら91号。こないだも乗ったばかりだが、18きっぷ使用なもので、安価で快適といったらこの列車以外選択肢はないであろう。この日も当然、満席状態だったが、全社指定席化されて、品川駅で長時間席待ちする必要もないし、通路に溢れる乗客もなくなって、かなり快適になった。ただ、指定券は発売1ヶ月前の午前中には売り切れてしまうので、その点だけは早めの計画と、発売日の10時から2時間以内にみどりの窓口に足を運ばなければならないというのがちょっと大変ではある。さて、前回は雨で大幅に遅れての出発だったが、今回は、接続の山手線が遅れているとのことで3分程待ってからの出発になった。しかし、最近、こういう座席夜行に慣れてきたのか、はたまたずぶとくなったのか、それとも、日頃の疲れがたまっているのか、さっさと寝る習慣がついてきた。昔は、興奮して、熱海くらいまでは軽く起きていたものだったが、今回も 、大船も出たことさえもおぼつかない。でもって、年をとったせいか、朝は早く、豊橋あたりで目がさめる。(笑)これじゃまったくじじいだな。(笑)。

ムーンライトながら91号 品川駅 大阪市営地下鉄21系 東三国駅

さて、このムーンライト91号も前回と同様、あまり名古屋、岐阜でおりず、ほとんどの乗客が大垣まで行く。大垣からの接続列車は座れそうもないなと諦めつつもとりあえず、穂積を出たところで、デッキでスタンバイ。勝つか負けるかそれは分からないそれでもとにかく戦いの出場通知を抱きしめてドアが開いた瞬間に駆け出した。相変わらず、階段めがけて人波が殺到する。その中に自分も混じる。お蔭様で、113系のドア脇のロング部分に余裕で腰掛けることができた。でも、落ち着いて考えれば、米原までは35分。立ったとしても大した距離ではないんだよね。でもやっぱり座りたいけれど。今回も、立ち客は出るには出たが超満員というわけではなかった。米原からは新快速に乗り換え、なんと12両編成なので、ガラガラでの出発。毎度のことながら、この空いている新快速に乗ることでやっと少し落ち着いた気持ちになる。そして、これも毎度のことながら、安心したついでに、少し眠ってしまう。
新大阪には8時前に到着。ホームからエスカレーターでコンコースに上がるがここで思わず、一瞬左側に立ってしまう。あ、ここは大阪だから、逆なんだと慌てて、右側に立ち位置を移す。東京ではエスカレーターは左が立つ人で右側は急いでいる人のためにあけておくのだが、大阪では、これが左右逆になるのだ。世界的にみると、東京の方が例外で、世界準拠しているのは大阪方式である。とりあえず、叔父のとこに泊めて頂くことになっているので、大きな荷物だけ置きに行き、トートバッグ1つになって再び出発。

最近高架化された阪急三国駅 阪急宝塚線5000系 雲雀丘屋敷行 池田駅
狭い行先表示幕の中に6文字の漢字が並ぶ。字の大きさに大小が
あるのは少しでも見やすくするためか。

阪急の三国から川西能勢口へと向かう。三国は各駅停車しか止まらず、途中で急行に抜かれながら進む。久しぶりに阪急に乗るが、相変わらず、阪急マルーン1色のボディーカラーに車内は木目調のデコラ版とオリーブ色の座席。そして、アルミ製の日よけとかたくなに阪急スタイルを貫いている。10年前のまだ自分が若かりし頃は、阪急マルーンのよさが分からず、戦前でもあるまいし、いい加減、茶色はやめればいいのになんて思ったものだったが、この年になると、この落ち着いて飽きのこないこのマルーンのよさが分かってきた。今となれば、軽薄な色などにはたやすく変えてもらいたくなどないという思いが強い。川西能勢口からは最近、阪急と同じマルーンに車体色が変更された能勢電に乗り換える。妙見口へと行きたかったのだが、発車間際に飛び乗った電車は残念ながら日生中央行。川西能勢口を出ると、いきなり、トンネルと鉄橋を渡り、沿線はローカルムードが漂ってくるが、大阪のベッドタウンとしての役割をも持っており、日中は10分ヘッドで運行されている。また、日生中央行と妙見口行が交互に発着するが、どちらも、山下でそれぞれ、妙見口行と日生中央行に接続しているの で、非常に便利なダイヤになっている。山下からは階段を渡って、妙見口に乗り換える。接続してくれるのはありがたいが、同一ホームで乗り換えができるとありがたいのだが、配線の関係でちょっと難しそうだ。妙見口からケーブルカー乗り場までは徒歩で20分程だというが、ちょうど、駅前にバスが止まっていたので、これに乗ってしまう。スルッと関西2DAYきっぷでもちろん乗れてしまう。約5分程でケーブルカー乗り場に到着。

能勢電鉄 1500系 最近阪急と同色のマルーン一色になりました。 妙見口に到着
妙見口駅 ケーブル下まで行く阪急バス
阪急バスに初めて乗ったのですが、バスはマルーンじゃないんですね。

妙見のケーブルカーは能勢電鉄直営であるが、こちらはなぜかスルッと関西は使えない。同封のクーポンもないので、正規運賃を支払う。しかし、ケーブルカーに乗るときはいつもなぜかわくわくする。目の前には考えられないほどの急傾斜に線路が続いており、それをこれから登ろうというのだから。土曜日ということで乗客もそこそこ集まってきた。家族連れや中高年のハイキンググループが主で、鉄は多分、私だけ。(笑)。発車時間になり、急傾斜を一気に登っていく。5分程で到着。そこからちょっと急坂を登って、妙見水の広場へ行く。どうせなら、ここまでケーブルカーを伸ばしてくれればいいのに...

妙見ケーブルのりば 上の方まで線路が続いています。 ケーブルの駅には黒川という駅名がついています。
これがケーブルカーです。 ケーブル山上 駅名標
ケーブル山上に到着です。
車両の上側と下側でヘッドライトの位置に違いがあるのに注目です。
ケーブル山上駅

さて、ここから先はリフトに乗り換えて、さらに頂上を目指す。リフトは乗り潰し対象外なのだが、せっかくなので、観光がてら乗ってみる。実はここのリフト戦前まではケーブルカーで運行されていたそうだ。戦中に廃止になり戦後リフトで復活を果たしたのである。最近、スキーなんかも行かなくなり、リフトに乗るのはかなり久しぶりである。しかもここのリフトは距離が長くて乗りでもある。高さはそんなに高くなく、いかにも観光リフトという感じで、下には早咲きのコスモスや冷夏だったせいで、まだ名残の紫陽花なんかもみることいができる。リフトを下りて、徒歩で日蓮宗のお寺である能勢妙見山を目指す。相変わらず、ここでも、ここから先が結構長い。いい加減嫌になってきたところで、やっと到着。なんか、お寺らしからぬ、星嶺という建物がたっている。この中には郵便局もあるという。山門を境に大阪府と兵庫県の府県境になる。参拝をすませ、一応、妙見山の頂上である三角点に立ち寄ったあと再びリフトで下山。水の広場に到着。

リフトのりば リフトの上から、下にはコスモスが植えられていますが、まだ早いようです。
終点に到着です。戦前はここもケーブルカーだったそうです。 日蓮宗のお寺である能勢妙見山です。
妙見山頂上三角点です。 いきなりこのような建物が現れます。
星嶺と言って、宗教会館になっています。この中には
郵便局もあります。参拝の後、中で休憩することができます。

そこで行きから気になっていたものがある。シグナス森林鉄鉄道だ。土日に運行されていようだが、お客も誰もなく、係員と思しき2人が手持ち無沙汰に待機しているようなのだが...なんとなく乗りにくい雰囲気。ところが、ちょうど、親子連れが乗るようである。しからば、それに便乗してしまおう。係員から200円の乗車券を買い求め、遊園地のお伽電車のような車両に乗り込んだ。発車後、すぐに勾配になり、なんとラックレールまである。一応、本格的だ。森林鉄道というだけあって、森というか林の中を進んでいく。まもなくすると、終点である、アルタイル駅に到着するがここはループ線になっている。終点と言っても、特になにがあるわけでもなく数分の写真撮影時間を取ったあと、再び、起点のベガ駅へと向かう。このベガ駅もループ線になっている。とりあえず、乗ってはみたが、やはり所詮は子供だまし。どうせなら、ケーブルカー駅から水の広場とかリフトから能勢妙見山とかに走らせれば、それなりの需要や大人が乗っても楽しめそうなのに...せっかく、水の広場にいるのだから、なくなりかけたペットボトルのお茶を飲み干して、地下から湧き出しているという天然のミネ ラルウォーターをペットボトルに詰め込んだ。一口飲んでみたが、なるほどマイルドな口当たりである。さて、あまり長居をするとこのあとの予定が苦しくなるので、そろそろケーブルカーに乗って下山する。行きはちょうどバスがあったのだが、バスがないようなので、妙見口駅まで15分ほど歩く。もっとも帰りは下りだからだいぶ楽である。

シグナス森林鉄道。シグナスとは白鳥座のことです。
この駅は水の広場にある「ベガ駅」です。
ベガとは白鳥座にある星で七夕のひこぼしです。
出発してすぐに13.8‰の勾配に入ります。
その勾配をなんとアプト式で超えます。 これがラックレールです。
只今、乗車中です。 アルタイル駅に到着。
アルタイル駅はご覧のようなループ線になっています。 ベガ駅に戻ってきました。
機関車はバッテリーカーです。運行が終わると、充電します。
側面から電気ケーブルが出ているのに注目です。
妙見ケーブル概要
上りのケーブルと交換です。 ときめきが上に去っていきます。

妙見口からまた山下で乗り換えて川西能勢口へ。すでに12時をまわり、おなかもすいてきたので、コンコースにあるたこやき屋でたこやきを購入。やっぱり大阪にきたらたこやきだよね。ホームで食べたあと特急で宝塚を経由して今津線で西宮北口へと向かう。昔は今津線と神戸線は平面交差していたが、現在は神戸線を挟んで今津線は宝塚方と今津方で系統分離されてしまっている。直接線路も直接は繋がってなく、それぞれ、神戸線との短絡線を介している形をとる。これだけの過密路線なので、やむを得ないが、できればかつての平面交差を見てみたい気もするが...(笑)西宮北口からは特急で三ノ宮へと向かう。次なるターゲットは新神戸ロープウェイだ。三ノ宮から1区間だけ市営地下鉄に乗って新神戸に出る。

阪急宝塚線特急 川西能勢口駅 今津線 3000系 宝塚駅
神戸線特急 7000系 上部の白色が特急車両のシンボルです。
といってもオールロングシートですが...
神戸市営地下鉄 1000系 新神戸駅

新神戸ロープウェイは新神戸のオリエンタルホテルの裏手の北野一丁目から出発する。スルッと関西はつかえないが、割引券で2割引になる。本来ここは布引ハーブ園へのアクセス用だが、ハーブ園に入らなくても乗ることができる。ここのロープウェイはスキー場にあるような6人乗りの小さなゴンドラが多数ついた循環式で待たずにすぐ乗れるのがメリットだ。おかげで、1車両1人で貸切状態。神戸夢風船と名付けられているとおり、眼下には神戸港と神戸の街が広がった。本来なら絶景なのだろうが、今日は晴れてはいるが、霞んでいるのでそんなに遠くまでは見渡せない。どんどん高度を上げてゆき、ハーブ園の下側の入口にあたる風の丘という途中駅に到着する。しかし、ゴンドラには冷房がついておらず、天窓が小さく開くのみでかなり暑い。この風の丘では、全ての車両でドアが開放され、その間、スポット冷房でゴンドラ内に冷気を送りこむので、ちょっと生き返る。さて終点布引ハーブ園についたはいいが、なにしろ暑い。とりあえず、ハーブ園ということで、ハーブのアイスクリームを購入。しばし下界を眺めるが、先ほど言ったとおりかなり霞んでいるので、早々に退散。このハーブ園 、最初に頂上まで行ってから、徒歩で下りてゆき、途中の風の丘からロープウェイで帰るというのが一般ルートらしく、風の駅で何名かがゴンドラ待ちをしているが、ちょうど、私の前後3台は頂上から乗車しており、通過。なんか1人で乗っているのに申し訳ない気がする。しばしの空中散歩を楽しんだあと北野一丁目に戻ってくる。

新神戸ロープウェイ 北野一丁目駅 ご覧のように神戸市内が一望できます。
頂上は布引ハーブ園の入口になります。 頂上からロープウェイを眺めます。
晴れているのですが、下界は霞んでいてよく見えません。
帰りのゴンドラの中から。
霞んでいながらのそれなりによく見えています。
山にはりつくようにある山陽新幹線の新神戸駅が見えます。

再び、新神戸から三ノ宮に戻り、阪急で六甲へ。今度は摩耶ケーブルへと向かう。六甲からはバスなのだが、相変わらず、どこからどのバスに乗ってよいのか分からない。ちょうど駅構内に阪急バスの営業所があったので、尋ねると市営バスなので、市営の人に聞いてくれとのこと。市営の人って誰だよ。ってあたりを見回すと、バスターミナルに案内係をしている人がいました。で聞いてみると、「18番で次は26分」とのこと。待つこと10分少々。18三ノ宮(摩耶ケーブル下経由)という方向幕のバスが入ってきた。なんだこのバス三ノ宮からも出てたのか。だったら、わざわざここまでこなくても良かったんだ。バスの乗車時間は10分ほど、幹線道路から分かれて、住宅街の細い坂道を登っていったところが摩耶ケーブル下だ。ここでもスルッと関西が有効。乗り場や系統はわかりにくいがこういうところは評価できる。摩耶ケーブルは歴史は古いのだが、1995年1月阪神淡路大震災で被災して長らく運休していたのだが、2001年3月に運転を再開。実に6年間のブランクを乗り越えての復旧であった。この摩耶ケーブルもスルッと関西は使えないのだが、クーポン券で2割引となる。ケ ーブルカーは運賃が高いので例え2割でもかなり大きい。さて、この摩耶ケーブルはかなりの急勾配でぐいぐい登っていく。虹の駅では、5分の接続でロープウェイが出るので、慌てて乗り継ぐ。ここのロープウェイは新神戸とは違い、2台のゴンドラの双交式。六甲に続く摩耶の山並みを見下ろしながら星の駅に到着。星の駅のすぐそばが展望台をかねた広場になっている。ここから摩耶山天上寺まで参拝してくる。ちょっと道に迷い気味になるがなんとか到着。歴史は古いのだろうが、非常に整然としたお寺で庭なんかはまだ新しそうだった。また元きた道を戻り、ロープウェイ、ケーブルカーを乗り継いで摩耶ケーブル下まで戻ってきた。ここで、なんと六甲行のバスが1分接続との案内。慌しく、バスに飛び乗って、六甲駅まで戻ってきた。

摩耶ケーブルです。 阪神大震災以来長らく運休してましたが、一昨年運行再開しました。
下りのケーブルカーと交換です。 摩耶ロープウェイ 虹の駅
摩耶ロープウェイ ひこぼし号 頂上の星の駅
摩耶山 摩耶ロープウェイ おりひめ号

いろんなところでだいぶ寄り道をしたので、今日はこれまでかもと思っていたが、6時前でまだ日が高い。一応、本日の、メインである、六甲ケーブルから六甲有馬ロープウェイを乗り継ぎ有馬温泉へ抜ける行程を慣行する。まず、六甲駅からまたもやバスなのだが、阪急の六甲山頂行のバスは目の前から出ているのだが、どうもこのバスは山頂まで直行してしまうようで違うらしい。再び、阪急バスの案内所で訊ねると、またもや、踏切渡って、市営に乗るように言われる。本当にバスって分かりにくい。神戸線の踏切を渡って、まごまごとバス停を探しているうちに目の前を六甲ケーブル下行に行かれてしまう。なんだよ。ってかなり気落ちしながら、バス停まで行くと、すぐに次のバスがやってきた。このバスは5分おきくらいに運転されているらしい。このバスも急な坂道を10分程登ると、終点の六甲ケーブル下に到着した。こんな夕方だが、この六甲ケーブルは夜景目当てでかなり乗客が多い。また夏季期間中は夜の10時くらいまで運行されているようである。ここのケーブルカーの車両は2年程前にリニューアルされたばかりでケーブルカーでは珍しく2両編成である。1両目は普通の車両で2 両目は窓のないトロッコタイプ。1両目と2両目の通り抜けもできるようになっているが、走行中は危険のためと通り抜けないように注意書きがしてある。せっかくなので、トロッコ風の車両に乗ってみた。神戸ではメジャー観光地ということで外人の姿も多い。

六甲ケーブル駅 六甲ケーブル 一昨年レトロ調の新車が導入されました。
ケーブルカーでは珍しく2両編成です。 上の車両は一般的な普通の車両です。
下の車両は、トロッコ風で天井はガラス張りで側面の窓がありません。 走行中です。トロッコ風車両はご覧のようにとても清清しいです。
表六甲に到着しました。 六甲山展覧台 ここも霞んでいてよく見えませんでした。

頂上の展望台でちょっと眺望を楽しんだあと、ロープウェイに乗り継ぐ。この六甲有馬ロープウェイは全長5000mにも及び日本最長とのことである。まずは、途中の六甲山頂カンツリーまで行く。このロープウェイはかなり高いところを通り、スリル満点。また途中ほぼ直角に角度を変えるために、天狗岩で乗り換えなければならない。天狗岩といちおう駅名はあるものの乗り換え専用で下車してもなにもないようだけど、ところではないが、ハイキング等で下りることも可能なようである。すぐに乗り継ぎロープウェイに乗り換えて、六甲山頂カンツリーを目指す。しばしの空中散歩で無事六甲山頂カンツリーにつき、駅を下りたところになんと野生のタヌキ。六甲にはタヌキの他に鹿や猿もいるとのこと。このロープウェイの駅はちょっと寂しい場所にあるが、ここから5分程歩くと、ちょっとお洒落っぽい、レストランやお土産物屋さんが入って家族連れやカップルでかなり賑わっている。そのほとんどがマイカーでの来訪のようで、駐車場は午後6時を回っているというのに満車状態。他に、バスでもアクセスできるようだが、ロープウェイでくるのはかなりマイナーなようである。ちょっと散策し たあと、あまり暗くならないうちに、最後の行程である有馬へと向かう。ちょうど西の空に日が沈むときで、幻想的な風景が広がる。この有馬へ向かうロープウェイが3本の中でも1番長く乗りでがある。終点有馬へはあたりも薄暗くなったころに到着。ここから温泉街を抜けて神戸電鉄有馬温泉駅までは徒歩で20分くらいなのだが、ロープウェイ駅は街からちょっとはずれたところで、かなり物寂しい。なんか遠くで雷かなんかも聞こえてきているし、暗くならないうちに駅に着きたいので、少々急ぎ気味に歩く。やがて、大きなホテルが並ぶようになり、浴衣姿で歩く人も増えて温泉街らしくなってきた。さすがに大阪の奥座敷と言われるだけあって、中心街はかなり賑わっている。本当は外湯くらいつかりたかったが、あまり時間もないし、それにもまして暑いので、こんなときに温泉なんか入った日にゃ、汗だくになってしまう。

表六甲駅です。ここでケーブルカーとロープウェイを乗り換えます。 表六甲駅 駅名標
表六甲−天狗岩間のロープウェイです。 天狗岩駅に到着しました。
ここで一度乗り換えます。 天狗岩−六甲山頂カンツリー間のロープウェイです。
六甲山頂カンツリー駅に到着です。 改札口です。
六甲山頂カンツリー駅
「カントリー」ではなく「カンツリー」ですよ。お間違えなきよう。
駅前に野生のたぬきがいました。観光客にえさのおねだりです。
そのわりにはとても警戒心が強いです。えさをもらうと、一目散に
山に帰っていきました。
走行中のロープウェイ ロープウェイのロープの見本です。
それでは最後の行程有馬に向けて出発です。
六甲山頂カンツリー−有馬間のロープウェイ 正面からとります。ちゃんと前照灯と尾灯がついています。
有馬に到着しました。 有馬駅

有馬温泉駅から神戸電鉄で谷上へでるが、有馬口までの電車は2ドアで旧型の1100系。なんか古めかしい車両だ。有馬口からは準急で谷上へ出る。谷上からは三ノ宮へショートカットする北神急行へ。今は同一ホームでの乗り換えだが、昔は、ホームが別で中間改札口もばっちり設けられていた。スルッと関西の普及のおかげで中間改札は撤去されたようだ。運賃も値下げが行われたようだが、それでも、谷上−新神戸の1駅が350円。有馬温泉から三ノ宮までは神戸電鉄、北神急行、神戸市営地下鉄と3社にまたがるので900円もする。もっとも、2DAYきっぷだから気にしないですむのだが...。三ノ宮では叔父さんへのお土産のケーキなんかを買う。さすが、神戸。おいしそうなケーキが沢山売っていてどれを買うのか迷うほどだ。そして、ちょっと小腹がすいてきたので、大寅の天ぷら500円パックなんかを買い食いする。大寅は大阪ではかなりメジャーな蒲鉾屋で関西地区のデパートにはたいてい出店が入っている。天ぷらとはさつま揚げのことである。ここの天ぷらが絶品。是非お奨めする。ちなみに東京では渋谷の東横のれん街と日本橋の高島屋の2箇所にしか入っていない。

神戸電鉄1100系 有馬温泉駅 戸電鉄2000系 谷上駅
どこでも広告車が幅をきかせています。 谷上駅 神戸電鉄と北神急行のジャンクションになっています。
真ん中の光沢のあるタイルのところにかつて神戸電鉄と北神急行
を隔てる中間改札がありました。なんかかつてベルリンを東西に分断
していたのブランデンブルク門のようですね。(笑)。
神戸市営地下鉄と北神急行では終日女性専用車があります。
ネオンに輝く 阪神三宮駅 阪神8000系 梅田駅
青胴健在。阪神5000系 梅田駅 最新車両 阪神9500系
プレストオレンジがとても新鮮です。ジャイアンツカラーって言ったら
殴り殺されるでしょうか...(笑)。

さて、三ノ宮から、少し気分を変えて現在タイガースが絶好調の阪神電車で梅田まで戻る。阪神に乗るのは本当に久しぶりである。とりあえず、特急に乗ったのだが、阪急に比べて停車駅が多く、少し時間もかかるようだ。梅田から御堂筋線で無事叔父の家に到着。昨日の晩から出発していたのと、暑さでちょっとお疲れといったとこで1日目の予定は無事終了した。

いつみても壮観な眺めの御堂筋線梅田駅
負けたらあかん東京に!の気概で戦前にこれだけ高いドーム天井
を作った大阪人は本当にすごい。
そして最後は御堂筋線10系 東三国駅

大阪鉄2003夏 後編
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