北陸紀行2006 前編 〜神岡鉄道の廃止と富山ライトレール〜


2006年11月末で神岡鉄道が廃止されることになり、その一方で富山港線が富山ライトレールとして生まれ変わった。今回はその注目が集まる北陸地方を訪れることにした。


上野駅 出発前のひととき
上野駅 発車案内
23:03 寝台特急北陸で出発します。
東北線 出発ホームには石川啄木の歌碑があります。
特急 あかぎ 出発前のひと時に撮影 あかぎ ヘッドマーク

今回、初めて乗る寝台特急北陸号。8両の客車のうちA個室シングルデラックスが1両、B個室ソロが3両と編成の半数が個室で占められるという豪華な編成と、短時間ながらシャワー室も完備されているということでビジネス客の需要が多いことも特徴である。牽引機は上野口はEF64が担当。EF64が牽引するブルートレインはこの北陸だけである。1ヶ月前に指定券を購入してB寝台ソロに乗り込む。カプセルホテルのように狭いながらもプライベートが確保されていることは、一夜を過ごすのに安心感がある。さて、列車に乗って最初にやることは、シャワーカードをゲットすること。車内改札が行われるのを今や遅しと待ちわびる。そして上野発車早々に訪れた車掌から個室のカードキーを渡してもらい、シャワーカード310円を購入。せっかく購入したものの、家を出てくる前にお風呂に入っていたので、シャワーは利用せず、そのまま床についてしまった。

★★★ 寝台特急 北陸 ★★★
寝台特急 北陸 北陸 ヘッドマーク
牽引機はEF64 1030
北陸はEF64が牽引する唯一のブルートレインです。
方向幕
B寝台 ソロ スハネ14 700 シャワールームのサイン
14系客車 テールマーク
B個室寝台ソロの入口 ソロの室内
ソロのカード・キー シャワーカード

連日連夜の仕事疲れで、高崎の到着を知ることもなく寝てしまい長岡での機関車付け替えも方向転換も知らずに眠りこけていた。目が覚めたのは富山あたりだろうか。せっかくの個室なのに早朝6時30分には金沢に到着してしまう。まだ乗っていたいという余韻を感じる時間もないほど眠い目をこすりながらホームに放り出される。乗客は足早にホームの階段を下りていくが、まずは、牽引機が赤いEF81に変わった機関車を撮りにいく。

金沢に到着
金沢に到着しました。牽引機は長岡からEF81に変わっています。 北陸ヘッドマーク
489系 能登 現在数少なくなった夜行急行 455系
415系 和倉温泉開湯1200年 ヘッドマーク
415系 反対側から 七尾線電化 15周年

さて、金沢に到着してまず最初は、久々に北陸鉄道に乗ることから始める。JRの改札口で「北陸鉄道はどこですか?」と女性駅員に尋ねると、「バスですか?電車ですか?」と逆に問い返されてしまい驚いた。金沢では北陸鉄道というとバスを指す方がメジャーということなのだろうか?「鉄道です。」と言うと地下通路を下りたところだと案内された。地方私鉄にしては、珍しく、近年、ターミナル駅が地下化されたのだ。ここで北陸鉄道の浅野川線、石川線、共通の1日乗車券1000円を購入。浅野川線(北鉄金沢−内灘)の単純往復で620円、石川線(野町−加賀一の宮)の単純往復で1000円だから、両方乗るとなるとかなり得となる。

北陸鉄道 浅野川線
北鉄金沢駅 JRの駅に隣接した地下駅になります。 8000形 普通内灘行
2006年12月1日に改正で姿を消した急行 内灘駅
内灘 駅名標 浅野川線では元京王3000系の8000形が活躍しています。

金沢に戻って朝食にと買い求めた駅弁は「加賀彩時記」最初の食事ということで1100円を奮発。治部煮、生麩など金沢料理も入っていて、値段だけの内容である。

金沢駅弁 加賀歳時記 中身はかなり豪華な幕の内弁当です。

さて、次は北陸鉄道の石川線に向かう。起点の野町は他の鉄道駅から独立しているので、バスでの移動しなくてはならない。かつては路面電車があったそうだが、今はそれもない。観光地でありながら、交通網はかなり不便である。将来的にはLRTの構想もあるようだが、実現にはまだまだ時間がかかりそうだ。野町駅まで行くバスは比較的本数も多く15分〜20分に1本くらい運転されている。それでもやはり行き難いことは確かである。石川線は30分に1本運転されており、地方私鉄にしては高頻度だが、1本が各駅停車で加賀一の宮行、1本が途中駅止まりの準急鶴来行である。しかしこのダイヤが12月1日改正されて、準急が廃止となり、各駅停車鶴来行となるそうである。準急と言っても通過駅は4駅だけだったが、この4駅は列車本数がほぼ倍になるので利便性は向上することになる。次の発車はまもなく消え行く運命のその準急だったので、まずは鶴来まで行くことにする。石川線には元東急の7000系が活躍している。準急の終点である鶴来に到着。次の電車がくるまでの間、駅周辺を散策。昭和の面影を残した駅舎内にはかつて使用された鉄道グッズの展示もある。また石川線の車 庫があり、旧型車両なども留置されていて、待ち時間の30分は思いのほか早く過ぎていく。

北陸鉄道 石川線
野町駅 野町駅 発車時刻表 赤印は準急
鶴来駅 鶴来駅にはかつて使用された鉄道グッズが展示されています。
石川線は元東急7000系が活躍しています。 2006年12月1日の改正で姿を消した準急
冬に備えてラッセル装備をした1301 こちらもラッセル装備を施したED201
3750形 側面の様子
加賀一の宮駅 加賀一の宮 駅名標
加賀一の宮に到着した7000系 側面には石川県の県花クロユリのステッカーが貼られています。
東急7000系の中間車改造した車両も活躍しています。 車内の路線図は浅野川線、石川線共通です。
新西金沢駅に到着した野町行 新西金沢駅

北鉄の石川線は完全独立線かというと実はそうではなく、野町から2つ目の新西金沢でJRの西金沢で乗り換えが可能である。野町のアクセスが不便なので、この駅を利用して石川線に入るのもお奨めである。駅はほぼ向かいにあり、乗り換え時間も2分もかからないほど至近である。帰りはここを利用してJR側に戻ってくる。この後は、11月末で廃止になる神岡鉄道に行くのだが、まだ少し時間があるので、なんとなく来た列車で小松へ向かい、そこからしらさぎで富山へと向かうことにした。小松ではお昼に空弁で一躍有名になった焼さば寿しを購入。

西金沢→小松→富山
西金沢駅 415系 小松駅
反対側から 小松駅
小松駅で購入した焼さば寿し こんがりと焦げ目がついた脂ののった鯖が食欲をそそります。
683系 しらさぎ しらさぎ 側面ロゴ

富山駅でも時間があったため、419系など北陸ならではの列車の写真を撮影。ここで455系の国鉄色に巡り会ったことはラッキーだった。さて、富山からは神岡鉄道に乗るため高山線で猪谷へ向かう。高山線は「もっと高山本線」という交通実験を実施中でラッシュ時間帯は30分に1本、日中はほぼ1時間に1本の増発運転を実施中。高山本線の活性化をはかるというものだ。車両の前後にはこれを示すヘッドマークシールが貼られている。

419系 食パン電車 419系 反対側は583系の前面のままです。
485系 北越 北越 ヘッドマーク
455系 国鉄色 行先幕が埋められてしまっているのが残念ですが、
ほぼ原型を留めています。
直江津方から 車番 下のクリーム帯は60hzを識別するサイン
LEDの側面方向幕がなんともミスマッチです キハ120 高山線
前後でカラーが異なります もっと高山本線 ヘッドマークシール

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北陸紀行2006 前編
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